ShopifyでNFTを販売するには?メリットと販売方法を解説

ShopifyでNFTが販売できることをご存知でしょうか?NFTは2021年から急激に世界に広まり、デジタルコンテンツにおける大きな波を起こしています。その流れを受けてShopifyはNFT販売機能の追加を発表しました。ここではShopifyでNFTを販売するメリットや販売方法などを解説します。

NFTとは?

NFTとは?

ShopifyでNFTが販売可能になることは2021年7月に発表され、同年12月にNFTマーケットのベータ版サービスを公開しました。そもそもNFTとは、どのようなものでしょうか。

 NFTとは、「Non-Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)」の略称で、日本語では「非代替性トークン」と呼ばれます。トークンはさまざまな意味に解釈されますが、簡単に言えばブロックチェーンの技術によって生み出されたもの全般のことです。その代表的なものが仮想通貨ですが、法定通貨と同じように等価交換できるため「代替性トークン」と呼ばれます。

一方でNFTは、一つひとつに唯一性を示す識別情報が付与されているため、同じものは二つと存在しないので「非代替性トークン」となるのです。そんなNFTですが、中心となっているのはデジタルアートです。

従来のデジタルアートは簡単に複製が可能であったため、優れたデザインであっても希少価値が低かったのですが、NFTの登場によってデジタルアートの価値が飛躍的に高まりました。

NFTには絵画作品をはじめ、音楽・映像・ゲームアイテムなどがあり、今話題のメタバースのような仮想空間の中で取引される土地などもNFTとして取引されています。また、TwitterでのツイートがNFTとして高額で取引されたことも話題になりました。このように、NFTはあらゆるデジタルコンテンツに影響が及んでおり、今後ますます世の中に浸透していくことが予想されています。

ShopifyでNFTを販売するメリット

ShopifyでNFTを販売するメリット

決済方法の選択肢が広がる

ShopifyのECサイトでNFTを販売すると、顧客にとって決済方法の選択の幅が広くなるというメリットがあります。現在、NFTの取引には基本的に仮想通貨が必要ですが、ShopifyのECサイトならば仮想通貨を所有していなくてもクレジットカードやShopifyペイメントで決済できます。NFTは欲しいけど仮想通貨の知識がないので取引を躊躇してきた顧客にとって、仮想通貨を必要としないShopifyのECサイトは有力な選択肢となるでしょう。

NFTマーケットプレイスを利用しなくても取引できる

現在のNFTは「マーケットプレイス」と呼ばれるデジタルコンテンツ取引市場で購入・販売を行うことが主流で、取引には口座の開設や仮想通貨の購入などが必要です。しかしShopifyのECサイトで販売されているNFTならば、そのような手続きは全く不要で、他の物販やデジタルコンテンツと同じように購入することができます。

商品のブランディングを行いやすい

ShopifyのECサイトでNFTを販売することは、大手のマーケットプレイスで販売するよりもブランディングを行いやすいという、ショップ側のメリットもあります。なぜなら、大手のマーケットプレイスではあらかじめ用意されたプラットフォームを利用して販売を行うので、競合商品との差別化を図ることが困難です。

これは、例えばAmazonや楽天などの大手ECモールで物販を行うことと似ており、顧客から見て商品の特徴をつかみにくくなります。自分のECサイトならば商品のコンセプトやイメージに合わせてカスタマイズできるため、NFT商品にもブランドイメージを付与しやすくなるでしょう。

ShopifyでNFTを販売する方法

ShopifyでNFTを販売する方法

Shopify PlusでECサイトを設立する

2022年4月現在では通常のShopifyではNFTの販売ができず、上位プランであるShopify Plusで「米国を本拠地とするECサイト」を設立する必要があります。まずはShopifyのベーシックプランでECサイトを設立し、後にそのECサイトをShopify Plusへとアップグレードするという手順です。

注意点としては料金の違いがあり、Shopifyのベーシックプランが月額29ドルであるのに対し、Shopify Plusは月額2,000ドルと高額なので、個人での加入は簡単ではありません。アップグレードの手続き自体はとても簡単で、Shopify Plus公式サイトにアクセスし「Log in to upgrade now」をクリックすると確認を求められ、承認されれば数分でShopify Plusへの加入が完了です。

ShopifyのNFTベータプログラムに参加する

Shopify Plusにアップグレードしたら、次はShopifyの「NFTベータプログラム」への参加申請を行います。ShopifyNFTプログラム申し込みページにアクセスし、「Apply Now」をクリックして必要事項を記入してから送信すれば参加申請となるので、受理されるのを待ちましょう。

任意のクレジットカード決済を選択する

ShopifyのNFTベータプログラムに参加が認められたら、次はクレジットカード決済サービスを選択します。ここでは、手数料の安いShopifyペイメントを活用して決済方法を選択すると良いでしょう。

代替決済方法を設定する

ShopifyでNFTを販売するには、代替決済方法として最低1つは仮想通貨を利用する決済サービスを選択する必要があります。Shopifyの管理画面メニューの「設定」から「決済」へと進み、代替決済方法の欄にある「代替決済手段を選択する」をクリックしましょう。

代替決済方法

すると代替決済サービスの一覧が表示されるので、その中から仮想通貨決済サービスである「Coinbase Commerce」「Bitpay」「CoinPayments」のいずれか1つ以上を選択します。選択した代替決済サービスのアカウント情報を入力し、有効化すれば完了です。

販売したいNFTを登録する

ここまでの段階で、ShopifyのECサイトでNFTの販売が可能となっているので、他の商品と同じように商品登録を行ってNFTを販売してみましょう。

ShopifyでNFT販売に役立つアプリ

ShopifyでNFT販売に役立つアプリ

NFTeapot

NFTeapot

NFTeapotは、Curvegrid株式会社が開発したアプリです。Shopifyストアと連携させることによりNFTを出品したり、ブロックチェーンの知識がなくても簡単な操作でNFTを作成することもできます。NFTeapotは無料で利用することができ、Shopify app storeで追加できます。

VIVID NFT App

VIVID NFT App

VIVID NFT Appは、Vivid Labsが開発したアプリです。画像・動画・音声など複数のメディアを絡ませた複雑なNFTを自作することができ、完成したNFTは定期的に最新の状態にアップデートすることもできます。VIVID NFT Appの詳細は、Vivid Labs公式サイトで公開されています。

まとめ

ShopifyでNFTを販売することは、顧客の選択肢を大幅に広げることにつながり、販売者側にとっても大きなビジネスチャンスといえます。ただし現在はNFTを販売するためにはShopify Plusが必要で、料金が高額なため、個人での参入が困難な状況です。NFTは日に日に注目度が高まっており、近い将来には個人でもShopifyでNFTを販売しやすくなる可能性も十分あるので、今後の展開に期待しましょう。

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