Shopifyで運営するECサイトはたくさんの決済方法を利用できますが、近年話題になっている仮想通貨も決済に利用できることをご存知でしょうか?決済方法を増やしておくことは、顧客の獲得のために有効な手段です。この記事では、Shopifyに導入できるおすすめの仮想通貨決済システムと、仮想通貨決済の導入方法を解説します。
目次
Shopifyで仮想通貨決済は導入するべき?
仮想通貨とは?
仮想通貨は暗号資産とも呼ばれ、法定通貨とは異なり貨幣のような実体を持たず、デジタルデータのみで取引できる通貨です。2009年に流通が始まったビットコインを始め、現在は多くの種類の仮想通貨が流通しており、一部の国では既に決済手段として一般的に利用されています。
仮想通貨決済を導入するメリット
Shopifyで仮想通貨決済を導入すると、特に越境ECサイトを運営する場合に有利です。法定通貨で海外の顧客と取引する場合は外貨に換金しなければなりませんが、仮想通貨の場合はその必要がありません。銀行など金融機関の仲介も不要なため、スピーディーに取引できます。また、仮想通貨決済は取引手数料が安いこともメリットで、グローバルに販売活動を行うならば導入しておくことをおすすめします。
Shopifyで利用できるおもな仮想通貨決済システム
BitPay
BitPayは米国に本社を置くビットコイン決済サービスプロバイダーです。BitPayを導入すると、ビットコインとビットコインキャッシュの2種類の仮想通貨を米ドル建てで決済に利用できるようになります。手数料がわずか1%でクレジットカード決済よりはるかに安く、Shopifyでは最も一般的に利用されている仮想通貨決済システムです。
Coinbase Commerce
米国の大手仮想通貨取引所Coinbaseが開発した「Coinbase Commerce」は、取引の効率化を目的として提供されている企業向けの決済システムで、ビットコイン・イーサリアム・ドージコインなど6種類の仮想通貨を決済に利用することができます。既に世界100ヶ国以上で利用されており、今後もユーザー数は増えていく勢いです。
CoinPayments
2020年5月にShopifyは仮想通貨決済企業CoinPaymentsと提携し、ShopifyのECサイト内でCoinPaymentsを利用できるようになりました。CoinPaymentsを導入すると、ビットコインやイーサリアムをはじめとする1800種類もの仮想通貨を決済に利用することができます。また、リストにない仮想通貨でも申請することによって利用可能です。
CoinPaymentsは2013年にカナダで設立された企業で、同じくカナダ発祥のShopifyとは信頼関係を築いてきました。CoinPaymentsは既に世界中で利用されており、182カ国もの国で合計76万人以上のユーザーを抱えています。
Strike
デジタル決済サービス等を提供するStrikeは、2022年4月7日にShopifyと提携したことを発表し、ShopifyでStrikeの決済サービスが利用可能になりました。Strikeの決済サービスでは、米ドル建てビットコインによる決済が行えます。
Strikeは少額の取引を想定して開発されたビットコイン用決済アプリで、Shopifyの他にもマクドナルドやウォルマートなどの一部店舗で利用可能になりました。また法定通貨としてビットコインを導入した中米エルサルバドルではStrikeと提携しており、世界中でStrikeが決済手段として広まっていく可能性を秘めています。
Crypto.com
仮想通貨取引所を運営するCrypto.comは、2022年5月17日にShopifyが新たに決済サービス「Crypto.com Pay」に対応したことを発表しました。「Crypto.com Pay」を導入すると、ビットコインやイーサリアムなど20種類以上の仮想通貨が決済に利用できるようになります。
Crypto.comは、世界中に5,000万人以上ものユーザーを持つ仮想通貨サービスの大手企業です。今回の提携は、Shopifyのマーチャントがグローバルに販路を拡大できる絶好の機会と言えるでしょう。
Shopifyで仮想通貨決済を導入する手順
決済方法の有効化
Shopifyの管理画面のメニューの「設定」から「決済」へと進み、「サポートされている決済方法」の欄の下に表示されている「決済方法を追加」をクリックします。
検索ウィンドウが表示されるので、追加したい決済方法またはプロバイダーを入力してください。
決済方法で検索する場合は、例えば「ビットコイン」で検索すると、ビットコインを決済方法として利用できるプロバイダーが表示されるので、導入したいプロバイダーを選択し「有効にする」をクリックします。プロバイダーを検索する場合は、検索結果に表示されたプロバイダーで間違いなければ「有効にする」をクリックします。
すると、アカウント情報を入力する欄が表示されるので、認証用の「API Key ID」を入力します。最後に「有効化する」をクリックすると、顧客が商品を購入するときに新しい決済サービスとして利用できるようになります。
決済方法の無効化
Shopifyの管理画面のメニューの「設定」から「決済」へと進むと、「サポートされている決済方法」の欄に現在利用可能な決済方法が表示されます。その中から無効化したい決済方法を選び、「無効化する」をクリックしてください。
決済方法の追加
Shopifyの管理画面のメニューの「設定」から「決済」へと進み、「サポートされている決済方法」の欄の下に表示されている「決済方法を追加」をクリックします。決済方法の有効化のときと同様に、追加したい決済方法またはプロバイダーを検索ウィンドウに入力して検索してください。
追加したいプロバイダーが表示されたら「有効にする」をクリックし、「連携していません」と表示された場合は、「連携」をクリックするとアプリをインストールする画面に移るので「アプリをインストール」をクリックします。
インストールしたアプリの設定
追加したい決済方法のアプリをインストールしただけでは利用できないので、設定と有効化を行います。Shopifyの管理画面のメニューの「設定」から「決済」へと進み、「サポートされている決済方法」の欄の下に表示されている「決済方法を追加」をクリックします。決済方法の追加のときと同様に、設定したい決済方法またはプロバイダーを検索ウィンドウに入力して検索し、「有効化」をクリックします。
次に「管理する」をクリックすると、外部アカウントを接続するために認証が行われます。決済サービスにリダイレクトされるので、認証が完了したら「有効化する」をクリックして設定は完了です。
まとめ
Shopifyで仮想通貨決済を導入すれば、顧客にとって有効な決済手段が増えることになり、ECサイトのコンバージョン率向上も期待できます。仮想通貨は今後ますます取引が盛んになることが予想されているので、特に越境ECの展開を計画中の方は、今のうちに決済方法として導入しておくと良いでしょう。
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