現代では、ネットショップに限らず実店舗での買い物でも、購入した商品の代金によってポイントが付与されることが多く、集客の有効な手段として定着しています。ここでは、Shopifyで設立したネットショップにポイント機能を導入するメリットと方法を解説し、おすすめのアプリを紹介します。
目次
Shopifyでポイント機能を利用するメリット
ポイントの付与は、顧客への還元サービスの一種として広まっており、新規の顧客や固定客を獲得して販売成績を安定させるための有効な手段です。Shopifyでネットショップを設立した場合でも同様に、ポイント機能を導入することができるので、これを活かさない手はありません。
せっかくShopifyでネットショップを設立したのに、売上が思うように上がらないときは、ポイント機能を導入することによって販売成績が改善する可能性があります。ポイント機能を利用するメリットには、おもに以下のようなものがあります。
顧客の購買意欲を高める
ポイント制度がある場合とない場合では、顧客の購買意欲に差が生じます。貯まったポイントを次回以降の買い物に利用できるなどの恩恵があれば、顧客にとってポイントを貯めることが楽しみにもなり、商品を購入する目的の1つにもなり得ます。
商品の購入時以外でも、新たに会員登録することによるポイント進呈や、LINEなどのSNSでシェアすることでポイントを進呈するなど、ポイントが貯まる機会があります。また、顧客の誕生日などの記念日に商品を購入すると特別ポイントが付与されたり、友人を紹介することによるポイント進呈などのサービスも、購買意欲を高めるでしょう。
顧客単価の上昇
期間限定のポイント増加セールや、一定金額以上の購入によるポイント獲得増加などは、顧客の購買意欲を刺激し、一度に購入してくれる商品の金額が多くなる可能性があります。顧客の心理としては、「どうせ購入するならポイントが獲得できたほうが良い」という気持ちが働き、その金額に達するように商品を購入してくれることもあるのです。
リピーターの獲得
ネットショップの売上を安定させることは、商品が単発で売れるだけでは困難で、継続して商品が売れることが望ましいのです。一定以上の利益を出し続けるためには、既に来店したことのある顧客をいかにして固定客に変えるかが重要で、リピーターの獲得が業績安定化への近道です。ポイント制を導入すれば、商品を購入してポイントを貯めることによって顧客に還元されるので、何度も来店してくれる可能性が高まります。
Shopifyでポイント機能を導入する方法
Shopifyで設立したネットショップにポイント機能を導入したい場合は、アプリをインストールする必要があります。2022年1月の時点において、Shopifyの初期機能にはネットショップにポイント機能を付与できるシステムは実装されていません。ポイント機能を導入するアプリは、Shopify app storeで入手することができます。
Shopifyでポイント機能を導入するときの注意点
Shopifyでポイント機能を導入するアプリはいくつかありますが、以下の点に注意してアプリを選択すると良いでしょう。
日本語への対応があるか
Shopifyで利用できるアプリは非常に多いですが、その多くが海外で開発されたものであり、日本語に対応しているものはまだまだ少ないのが現状です。英語に自信がない場合は、ポイント機能を導入するためのアプリが必ず日本語に対応していることを確認したうえで利用しましょう。
分析機能があるか
ポイント機能を導入するアプリには、顧客がポイントを利用したかどうか利用率をデータとして残せるものがあり、これを集客に活かすことができます。ポイントを付与するだけでも顧客の購買意欲が高まりますが、データを分析することによりポイントの適切な比率が分かり、利用率の向上につなげられる可能性があります。
顧客の利便性が良いか
せっかくポイントが貯まっても、顧客があまりポイントを利用しないようでは、リピーターの獲得にはつながりません。ポイントの利用率が上がらない原因は、付与されるポイントの比率以外に、ネットショップの利便性も関わってきます。顧客がポイントを利用しやすいように、所持ポイントの確認が容易であったり、決済時にポイントを利用しやすい機能を備えたアプリを選びましょう。
Shopifyでポイント機能を導入するためのおすすめアプリ
Shopifyでポイント機能を導入する場合は、以下の2種類のアプリが特におすすめです。
Easy Points
Easy Pointsは日本の企業「Lunaris」が開発したアプリで、日本語はもちろん英語にも対応しているため、ネットショップの海外進出に役立ちます。利用できる機能が異なる4つのプランが用意されており、顧客は貯まったポイントを支払いに使用することも可能です。
用意されている各種機能はシンプルかつ豊富なうえに、日本企業ならではの細やかな気遣いがされた機能が盛り込まれています。例えば、ポイントを手動で付与できる機能があり、万が一顧客とトラブルになった場合には、ポイントを付与して顧客と良好な関係を築くことができます。
他にも、顧客がポイントの残高を容易に確認できたり、特定の条件でポイントを進呈するキャンペーン機能があるなど、痒い所に手が届く仕様です。使用していて、もし分からないことがあっても、サポートを日本語で受けられるので、初心者でも安心して導入することができます。
一方で、Easy Pointsはまだサービス開始してからそれほど年数が経っていないため、導入実績が乏しく、口コミも少ないのが現状です。また、無料トライアルがないので、事前に使用して機能を確かめることができないため、できる限りのリサーチを行ってから購入すると良いでしょう。Easy Pointsの各プランと料金は以下の通りです。
プラン | ベーシック | プロ | エンタープライズ | アンリミテッド |
料金 | $50/月 (約5,700円) |
$180/月 (約20,600円) |
$425/月 (約48,600円) |
$998/月 (約114,200円) |
Easy PointsはShopify app storeで購入できます。
Loyalty, rewards and referrals
Loyalty, rewards and referralsは、海外で開発されたアプリの中では日本人が利用しやすい作りとなっており、高い人気を得ています。基本的に、海外向けに商品を販売するネットショップのためのアプリですが、日本語と日本円に対応できるよう設定することも可能です。
機能の異なる4種類のプランが用意されており、無料プランもあることから、気軽にお試しして使用感を確かめられることも好評です。ポイントは商品購入時以外にも、キャンペーン・誕生日・友人の紹介などでも付与できるので、さまざまな方法で顧客に還元することができます。
貯まったポイントは商品の購入にも使用できるので、顧客の購買意欲を向上させることにもつながります。また、Loyalty, rewards and referralsの特徴として、Klaviyo・ReCharge・Judge.Meといった他の定番アプリとの互換性を持つというメリットがあります。
さらに、実店舗を所有している場合には「Shopify POSアプリ」を利用してECサイトとの連携を行いながらアプリを使うことができます。一方でデメリットとしては、日本語に対応させるためには多少のカスタマイズが必要なことです。無料プランは魅力的ではあるものの、有料プランはEasy Pointsと比較すると料金がやや高額なため、使用感を十分に確認してから購入すると良いでしょう。
Loyalty, rewards and referralsの各プランと料金は以下の通りです。
プラン | FREE PLAN | SMALL BUSINESS | CLASSIC | ADVANCED |
料金 | 無料 | $159/月 (約18,200円) |
$399/月 (約45,600円) |
$699/月 (約80,000円) |
Loyalty, rewards and referralsはShopify app storeで購入できます。
まとめ
Shopifyでポイント機能を導入すれば、ネットショップの集客に大きな効果があり、リピーターを獲得できる可能性が高くなります。適切なアプリを選択してポイント機能を導入し、販売成績アップにつなげましょう。
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